恋愛文化私観>>>恋愛キネマ旬報

アバウト・タイム~愛おしい時間について~

恋愛映画と言えば、ベタな作品も多いですが、近年多くなってるのが人生という大きな単位で描かれる恋愛映画です。恋愛の愛と人生の愛を描くことによって、本当に大切な愛の形を描く作品も多くなっています。 例えば、恋愛映画「アバウト・タイム~愛おしい時間について~」では、主人公がタイムリープ能力を持っていて、何度も時間を巻き戻しながら青春を謳歌していくという姿が描かれています。実際にこの手のタイムスリップやタイムリープを描く作品はとても多いです。

ここに人間の愛への執着が見て取れるのです。実際に多くの方が「あの時ああしていれば」「あの時こうしていれば」と思うでしょ。タイムリープができる場合、その後悔をやり直すことができるのです。現実にそんなことはできません。しかし、映画作品などではできてしまうのです。

そういうところに、人間の愛への執着を感じずにはいられません。

人を愛することこそ人生

この作品で描かれるのは、人生という大きなテーマです。主人公はその人生の中で、ある女性に出会うのですが、最初の出会いは失敗に終わります。そこからタイムリープを繰り返し、彼女との人生を作っていくわけです。

一方的に見ると、人生を操れるというのはとても素晴らしいことかもしれません。しかし、何度も何度も繰り返す人生というのは、まるで愛を求めて彷徨うかの如く苦しく悲しいことも多いです。人生は避けられないことの連続ですが、それをどのように受け止めて生きていけるかという点も重要となるでしょう。

この作品では、そういう人生の苦難を描きながら、恋愛にフォーカスしている作品なのです。

逆行する時間軸の恋愛

本来時間というのは、決して戻りません。「あの子に告白しておけば良かった」「あの子に声をかけておけば良かった」と思っても、戻ることはできないのです。しかし、この作品では逆行する時間軸の中で、恋愛が描かれています。

人間は誰しもが過去をやり直したいと思っているし、やり直せないからこそ今を生きていくしかありません。これは恋愛においても同じことが言えるのではないでしょうか。まさに人生は人を愛することそのものだと言えるのです。

誰もが「あの頃に戻れたら」と思う

誰もが一度は「あの頃に戻れたら」と思うのではないでしょうか。何もかも自由だった子供時代はもちろん、好きに生きた学生時代、若くて恋愛にも積極的だった社会人時代。それぞれ戻りたい時代があります。

しかし、戻ることはできません。だからこそ、人は後悔して悩んで悔やんで生きています。それを形にした作品が多いのは、そういう過去の恋愛などに後悔している人が多いということでもあるのかもしれません。

戻れないからこその恋

戻れないからこそ、恋というのは美しいものです。人間に残されている時間はわずかしかありません。時間が戻れるなら、それは人間としての終わりとも言えるかもしれません。時間が戻らないからこそ、今を一所懸命生きて、恋愛にも情熱を燃やしたいところですね。